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ブルース・ア・プレンティ

ブルース・ア・プレンティ

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究極のアルト

 わたしは自分がアルト・サックスを吹くということもあって「上手くなったらこんな音色で吹いてみたいものだ」という奏者がいる。それがジョニー・ホッジスだ。
 エリントン楽団に入団したばかりのベン・ウェブスターが懸命にコピーしたのがホッジスであるという逸話からもわかるように、彼はブルースの演奏に卓抜したものを持っており、他の追随を許さなかった。唯一の不満は「どのディスクでもエリントンの駒のひとつになってしまい、複数のホーン奏者のブレンドの中でしか彼の演奏がききとれない」ということだった。ホッジス名義の「サイド・バイ・サイド」「バック・トゥ・バック」にも程度のちがいはあれそれがいえた。
 その不満を吹き飛ばすディスクが、これだ。キャップに「世界初CD化」と印刷されているが、たいへんな音源がオクラになっていたものだ。全編これホッジスのソロ・プレイであって心ゆくまで彼の味わい深いブロウを堪能できる。脇をかためるのがベン・ウェブスターやヴィック・ディッケンソンであるという組み合わせも珍しい。特筆すべきはビリー・ストレイホーンのピアノで、まことに素晴らしい。
 1958年録音のステレオで音もよい。人気を博して再発が繰り返されればよいが、消えてしまうとそれっきりになりそうな気配があるので、お早めに一聴されるよう強くお薦めする。

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