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志の輔らくごのごらく(2)「へっつい幽霊」「雛鍔」

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思うこと、2つばかり。

1、志の輔師匠の出来には何の不満もない。しかし、この噺の「下げ」に違和感がある。いろんな口演や書籍でも、これが通常の下げらしい。おかしいと思うのは私だけか?幽霊=足がない=だから足を出さない、というカケ言葉、しかしどうも意味がつながらない。博打に負けて一文無し、かける金が無くなった幽霊が、さらに一勝負を持ちかける。これ以上勝負して勝てば確かに足が出ない=損はしない。しかしそもそも一文無しではもう勝負できないではないか。…例えば、10両なり1両なり残している段階で「もう一勝負お願いします」「やめときな。一文無しになっちまうぜ」「いえ、心配には及びません。これから勝ち続けることになってます。あっしも幽霊、決して足は出しませんから」というのなら分かる。この疑問、この落語ができて以来誰一人感じていないのか?…2、他のレビューに対する私の意見。「へっつい」について説明していることに対して、「言葉は聴く側が勉強すべきだ。説明するのは時間の無駄」という意見、分からぬ訳ではない。しかしそれはあくまで「通」の考え方ではないか。昔の言葉を知らぬ若い落語初心者にも楽しんでもらい落語を普及させたい師匠の気持ち、そしてその「説明」すらも笑いにしてしまう話術の巧みさ、決して無駄な時間ではないと私は思う。…ちなみに私の大好きな柳家小のぶ師匠の高座は、下げにつながる重要な言葉の意味や時代背景をマクラできっちり説明してしまう。そんなことをすれば下げが予想できてしまう、野暮なこととは端から承知の上で、「ご通家の皆様」には一言断りを入れながら、落語を通でない人にも理解してもらおうとしている。決して不自然でないし、私のような「通」にはほど遠い初心者でも落語の意味が素直に伝わってくる。こうした努力で落語を普及させようとしているのであれば頭が下がる思いである。

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「へっつい」を知らないで落語を聞く時代になってしまったか。

 落語が伝統芸能として、存続の危機にあるのは、かつて当たり前であった「言葉」「表現」が通用しなくなったからだ。
 名作「居残り佐平次」の下げは「どこまでひとをおこわにかけるんだ・・・だんなの頭がごま塩ですから」であったが、これでは、何が面白いかわからない。さまざまな縁者が、「裏から返すな」「だんなが仏と言われてますから、二度三度」・・・・と工夫をしている。

 しかし、およそ落語を聴くに当たって、「へっつい」とは何か、「長屋」とは何か、一両の価値くらい「勉強」してほしいと思う。出ないと落語本編の中に、これらの解説を盛り込むことになり、無駄に長くなるだけだと思う。

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志の輔さんのCDは今まで21話ほど聞いています.「雛鍔」は志の輔さんには珍しく声色の点で難点があるように思いました.またかなり些細なことですが「へっつい幽霊」は「千両みかん」とカップリングすればよかったのに(順番は千両みかんの後でへっつい幽霊として),事情があるのでしょうけれどもこれは惜しい..です.ですのでCDをついでに「千両みかん」のものも購入され,この順に聞かれてはいかがでしょう^^.星4つ半のつもりで書きました.

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期待が強い過ぎるのか?

 「竈(へっつい)幽霊」は、なき先々代桂三木助の18番で、それを古今亭志ん朝が現代に移し変えた。談志家元の口演は聞いたような気もするけど、あまり記憶にない。「雛鍔」は、近年では、やはり古今亭志ん朝の独壇場であった。
 これらに挑戦したことは評価する。「へっつい」が判らず落語を論ずるなというのは別にして、「竈幽霊」にも、いくつかのバリエーションがあって、三木助流と古今亭志ん朝流の全然違う展開があるが、志の輔は、「・・・・・」を取った。家元の影響か?

 問題は、この才気あふれる落語会の次代を背負うであろうタレントが、まだ、中途半端な段階でCD化してしまったことだ。志ん朝も小三治も、そして談志家元もかつて、ラジオ以外に娯楽のなかった次代に古今亭志ん生がしょうもないレコードを出したのとは訳が違う。

 「へっつい幽霊」の音源を固定化するには10年早い。「雛鍔」はまけてやっても5年は早い。残念だ。

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「へっつい」って何か知ってますか?

「へっつい幽霊」は桂三木助が有名かもしれない。「雛鍔」は誰だろう、志ん朝だろうか。
そのいずれとも違う、志の輔流の「へっつい幽霊」と「雛鍔」が聞けます。
双方とも客席をうまくコントロールしています。芸術だなんだと言っても、やはり落語って、聴衆がいてナンボのものだな、と思わせてくれました。

そうそう。「へっつい幽霊」の前に「千両みかん」を聞いておいたほうがいいかもしれませんね。

ところで「へっつい」って何か知ってますか?
答えはこのCDの中に・・・。

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