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落語名人選 明烏/心眼

落語名人選 明烏/心眼

落語名人選 明烏/心眼

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落語の神髄を究めた8代目文楽

最近落語ブームということで結構なことだが、落語家の実力は悲しいかな人気に追いついていない。かつての文楽、志ん生、円生などの巨星のような凄みのある芸人は一人もいないと言っても過言ではないように思う。
このCD”明烏”、”心眼”はまさに全落語CDの中で最高傑作だといっていい。その演目にかけた文楽氏の練りに練った構成と芸の深みなどなどが一体となって凝縮されまさに芸術である。
生涯落語にかけ「たった一度の失敗」で「勉強し直してまいります」と高座を降り引退した文楽師匠の芸に対する厳しさは今の落語家からすれば理解しがたい心情ではないだろうか。彼等には売れている間はとことん稼いでやろうという「さもしさ」が特に若手には見られ残念だ。「芸」に対する執念とは全く別なものを感じる。巨匠たちの「厳しさ」というのは噺が「暗く」「面白くない」と言うわけでは全くない。どれをとっても現在の落語家のものより段違いに面白い。噺を面白くするためにいかに努力したかというのがあの「明るい」文楽師匠の語り口に透けて見える。文楽はレパートリーは少ないが演目はすべてが決定版。この際全部そろえたい。

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完璧!

落語初心者の私。何気なく手に取った八代目桂文楽のこのCD。聞いてみるやいなや、完全に噺に引き込まれた。楷書的でありながら、随所に散りばめられた粋の世界。
噺の内容は「歳は19だが吉原の大門がどっちを向いてるかわからねーってー変わり者」の坊ちゃんを、長屋の連中が騙しだまし吉原へ連れて行くというもの。もちろん花魁や遊女も登場するが、文楽演じるところの明鳥は変なイヤラシサは微塵も感じられず。気品さえ漂う。
完璧な話術というものが存在するならここに納められているものの事を言うのであろう。

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「明烏」と「心眼」・・・呪縛のような完成品

 今を去ること30年以上前に「明烏」を聞いて、このような隙のない噺が出てしまったら、今後の落語家はこれを単純にコピーする以外ないのではないかと思ったものだ。
 「心眼」は、今で言うところの放送差別用語のオンパレードであり、少なくとも、この当時の世間の「目の不自由なかた」に対する密かな差別感情を肯定的に捉えているという点は別としても、やはり、完璧であった。

 「明烏」に挑戦する無謀な人間はいないかと思ったが、古今亭志ん朝の挑戦は見事であった。時間の制約の枚問アドバンテージのない中で、見事に30年ぶりに、少なくとも同等の作品を作った。ライバルにして友人であった古今亭志ん生の息子に抜かれるなら、桂文楽も納得
したのではないだろうか?

  2005年11月13日 記す

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極め付けの“粋”

 名人・八代目桂文楽の十八番中の十八番(といっても、彼の場合は全ての作品が十八番であるのだが……)『明烏』を収録した本CDは、落語ファンは必携、初心者にも最初に買うべきCDとしてぜひお奨めしたい(録音年代を記していない、という欠点はあるが)。

 「弁慶と小町は馬鹿だなァ嬶ァ……」というマクラからサゲまで、最高の“粋”の世界へ聴き手をいざなってくれるこの『明烏』。その噺の完成度の高さゆえ、文楽在命中は他の落語家がこの噺を演じてはいけないという不文律があった程である。
 さらに盲目ものの名作『心眼』も同時収録。どちらの噺とも録音状態は素晴らしい。

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