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志の輔らくご 両耳のやけど10~五貫裁き/茶の湯
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五貫裁き・茶の湯
先ずは「五貫裁き」だが、政談物にしては、面白い噺であるが、志の輔の持ち味が更に噺を面白くしている。それは、登場人物の的確な描写である。徳力屋の強欲さ、大家の頑固さ、番頭の忠誠だが万衛門のやり方には賛成しかねる様子が、実に良く表現されている。人物描写掛けては圓生の右に出る噺家はまず居ないが、それは非常に緻密に計算された描写であるのに対し、志の輔の芸はそれを感じさせない、飄飄とした中に、きちっと夫々の性格を表現している所が凄い。立川流の特徴と言っても過言では無いと思う。師匠の談志の芸を確実に継承していると言って良いだろう。次の「茶の湯」は、先代の金馬が十八番にしていた話だが、志の輔らしい現代的なギャグがふんだんに盛り込まれ、非常に可笑しい噺に仕上がっている。この噺を此処まで上手く演じられるので有れば、同系統の「転失気」等を手がけて見るのも面白いかも知れない。志の輔が、噺を非常に良く研究し、その消化に努力している姿が垣間見られる口演である。落語ファンには、持っていて恥ずかしくない1枚ではないだろうか。
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