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Echoes: The Best of Pink Floyd

Echoes: The Best of Pink Floyd

Echoes: The Best of Pink Floyd

本作は、ピンク・フロイドの2枚組ベスト盤だが、バンドの歴史をたどる興味深いドキュメントにもなっている。ピンク・フロイドは、まずシド・バレット率いる、幻覚剤で味つけしたおとぎの世界――妖精、かかし、猫、自転車などが登場――の詩人たちとして世に出た。その後、壮大なスペース・ロック・オデッセイと言うべき作品でイカロスの翼をつけて太陽へと飛び立つ。月の裏側(The Dark Side Of The Moon)にたどり着き、大気圏再突入で炎に包まれ、地上の人々の家庭用ハイファイ・オーディオ装置のもとに不時着すると、高飛車だが熱く煮えたぎるような負の感情をまとった彼らの(と言うよりロジャー・ウォーターズの)華麗なロックは、しだいに左翼的な方向に傾いていく。こうして、社会問題(アルバム『Animals』)、全体主義(『The Wall』)、世界大戦(『The Final Cut』)が題材となったのだ。

そして今、すべてがここにある――フロイドの30年を2枚の立派なCDに凝縮した、素晴らしい回顧カタログとなって。今一度言っておきたいのだが、花火のようなけばけばしい趣味(うまいことに――たぶん意図的にそうしたのだろうが――このアルバムは花火が上がる11月5日の祝日にリリースされた)にもかかわらず、ピンク・フロイドは決してプログレ・バンドではなかった。確かに少々長い曲もあるし、シングルを(少なくとも11年間)一度もリリースしなかったが、同じことはレッド・ツェッペリンにだって言えるのだ。あの時代にありがちなクラシック音楽もどきの序曲や、うぬぼれの強い音楽性から冷静に距離を置いたところにピンク・フロイドは立っていた。

アルバム『Meddle』からの、海をテーマにした壮大な音詩「Echoes」は、今もってフロイドの最高傑作だ。しかし、このコレクションの中では、「空で静止するアホウドリ」は翼を切られている――7分間がごっそりカットされているのだ。だが、オリジナル・ヴァージョンとの違いは絶対に分からないだろう。ソナーの音、カモメの鳴き声、風の吹きすさぶ音はすべてそのまま。ハサミを入れた編集者が誰なのか知らないが、実に念入りな仕事ぶりと言えそうだ。

興味深いことに、トラックは年代記的に並べられてはおらず、子どものころの喜びを歌った、夏を思わせるような「See Emily Play」が、学校教育を手厳しく非難した「Happiest Days Of Our Lives」の次に置かれているといった具合なのだが、こういった構成のお陰で、少なくともアルバム『A Momentary Lapse of Reason』からの曲が聴こえてきたときに聴き手の興がそがれるようなことはない。どういうわけか「Atom Heart Mother」が選曲からもれているが、本作は間違いなくフロイドのヴェリー・ベストだ。脈打つような「One Of These Days」(DJのジミー・ヤングを刺激した曲)から、ポップ・オペラ的な「Great Gig In The Sky」、デイヴ・ギルモアのなめらかで冴えた天才的ギター・ワークまでを網羅。これは時代を超越した音楽だ。シガー・ロス、レディオヘッド、ブラー、ベータ・バンドといったグループのメンバーたちだって、口をそろえてそう証言するに違いない。(Kevin Maidment, Amazon.co.uk)

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確かに乱暴な…。

ORIGINAL LOVEが最新作『キングスロード』で『SEE EMILY PLAY』を忠実にカバーしたことで再燃した僕のフロイド熱。
ティーンの頃に”ロック名盤”的な感覚で聴いた『狂気』や『原子心母』『THE WALL』…。
だが今回はある程度の”落ち着き”をもって余裕をもってフロイドを堪能することが出来た。その再燃に際して一番最初に聴いたのがこの『Echo』。狂信的なフロイド・ファン(否マニアか?)には我慢ならない選曲と曲順であろうが、30年以上の歴史を持つバンドを今のリスナーに紹介する上では”お手軽”な作品であるといえる。
初期、中期、後期とそれぞれのフロイドをつまみ食い出来て、自分に合った時期フロイドのアルバムを聴けば良いでしょう。
評価に関しては、これを☆5とかにしちゃうと、『狂気』や『おせっかい』をどう評価したらいいの?ってことになるので無難な3つですね。
オトナだな、僕。

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うーん名曲揃いなのですが、この曲順は何?

Pink Floydのファーストアルバムから最近のアルバムまでの中から選曲したコンピレーション(ベストという言い方は、Pink Floyd作品には似つかわしくない)盤です。まず第1に、彼らのアルバムは作品毎にコンセプトアルバムなので、その中から曲単位で集める事自体、クラシックの交響曲の1楽章だけを抜き出したようで、グループの作品価値を鑑賞するには、似つかわしくありません。「狂気」は、アルバム全曲を聴かなければ意味無いのは、フロイドファンなら判りますよね。ファーストは、シド・バレットの色が濃く、脱退後のアルバムの曲とは、方向性が違うので、初めてこれを聴いた人は、フロイドってどんなグループなのか、戸惑う事でしょう。百歩譲っても、この曲順は無いでしょう?せめて、クロノロジカル(録音順)に繋げて欲しいところ。ということで、フロイドを聴くなら、有無を言わずまず「狂気」を聴く事をお勧めします。それから、どの時期のフロイド作品に注目するか、各アルバムのレビューを参考にして、アルバム単位で聴きましょう。

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単なるbestに止まらず、Pink Floydというコンセプトを体現した逸品

駄作の見当たらないFloyd作品をCD2枚に収めることがいかに無謀なチャレンジかは、ファンならずとも理解するところです。実際、個人的に大好きな"Umaguma"、"More"、"Atom Heart Mother"(ファンの間でも評価の分かれる作品群ではありますが)からのピックアップはありません。と言いながらも、本作をとても優れた作品と押すのは、単に知名度の高い楽曲の集合というBest編集の範疇を越えた仕上がりを感じるからでしょう。これまで幾多ある作品をベースに丁寧な選曲を行い、それらを流れを重視して並べることでPink Floydというコンセプトそのものを体現した作品として大きな魅力を感じるからでしょう。これもqualityの高い作品を数多く持つ彼等ならではのなせる技ということですね。"Pink Floydは眉間で聴く"という表現に大いに納得したことがあります。また、開けっぴろげの空間で大音量で聴きたいとの欲望にかられたこともあります。そう思わせてくれるFloyd soundを多くの人に再確認頂く上でも絶好の作品です。

収納ボックスの代表カラーボックス

初めての方でもOKです。

 わたしは、Echoesが、初めての Pink Floyd 体験という不届きものですが、このCDには、いっぱつではまりました。もちろん聞き覚えのある曲が少しはありましたが、ほとんどが初体験。私としては、約70分の曲が2曲入ったCDを買ったような感じです。それにその両方が、今までにほとんど出会ったことがない超傑作なのだからうれしくなってしまいます。

 皆さん、このCDは、スピーカーの前で正座して聞きましょう。(ちなみに私は、このCDを買うまでは、Pink Floyd は、前衛音楽みたいなものだろうと思っていました。

加圧トレーニング

ファンを泣かせるベスト盤

そりゃ、泣けます。往年のファンなら「ああ、あの曲!」「おお、そう言えばこれも名曲だった!」と思い出に浸ってしまう選曲、そしてその配列の妙。特に、かつてアナログ音源で全部集めたからCDにまでは手を出さなかった、という人にとっては、実に便利なタップリ収録の2枚組。

最も目を引く(耳を引く)のは、映画の「ザ・ウォール」で使われた 'When The Tigers Broke Free' でしょう。本来ならアルバム 'the final cut' に入っていてしかるべきだった音と内容の曲です。この一曲のためにこのベスト盤を買う人もあるでしょう;別の意味で泣かせますなぁ。シド・バレット時代の曲・全盛時代の曲・ロジャー・ウォーターズの抜けた時代の曲、実にうまく混ぜてあり、「ピンク・フロイド」という統一感を全面に出した、良質のベスト盤です。

もちろん、ここに、「ロジャー・ウォーターズがいなくてもピンク・フロイドなんだよ」と思わせようとする策略を聞き取る人もあるでしょう(ウォーターズ氏脱退後の「ピンク・フロイド」名称を巡る裁判の経緯を知る人なら、ますますそう思うかも知れない)。でも、まあ、良いじゃないですか。「魂の抜けた」現ピンク・フロイドもそれなりに良い音を作ってますし(ギルモアのギターは天下一品!一流のギター弾きを求めて放浪しつつ自己表現を続けるロジャー・ウォーターズも、'Amused to Death'というスゴイ作品に至りましたし…。要するに、いろいろな思いを胸に聴き入るファンを泣かせる、お買い得ベスト盤なのであります。

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